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ほぼ自分用。でも誰かの役に立つかもしれない話題

上野護国院の玉垣

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上野動物園の北側、都立上野高校の隣に護国院というお寺があるのですが、先日散歩中にこのお寺の玉垣に「三遊亭金馬」の銘があることに気が付きました。

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これが3代目ならば、ファンなのでちょっと感動ものです。

他にも芸能関係の名前が見えるので、ネットでちょっと調べて時代特定ごっこをば。

一龍斎貞丈 講釈師
4代目 1889年~1931年
5代目 1906年~1968年(5代目の襲名は1932年)

相模太郎 浪曲
初代 1900年~1972年
2代目 1931年~1981年(2代目の襲名は1972年)

木村重松 浪曲
初代 1877年~1938年
2代目 1904年~1966年(2代目の襲名は1934年)

三遊亭金馬 落語家
3代目 1894年~1964年
4代目 1929年~ (4代目の襲名は1967年)

先日金翁を襲名した、4代目三遊亭金馬の襲名が1967年ということは、1966年没の木村重松と4代目金馬は同時期に存在しません。つまりこの金馬は3代目の可能性が高くなります。そして3代目より前という可能性なのですが、これは隣にある「大映京都撮影所長 武田一義」の銘で消えます。「大映京都撮影所」の開所は1942年で、その頃すでに3代目金馬の時代だからです。武田一義氏は1960年代前半に活躍された方のようなので、このことからもこちらの金馬さんは3代目で間違いなさそうです。

まとめると、こちらの銘はそれぞれ

3代目 三遊亭金馬
5代目 一龍斎貞丈
初代 相模太郎
2代目 木村重松

ということになりそうです。

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こちらが「大映京都撮影所長 武田一義」。長谷川一夫は言わずもがな。

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近藤広吉氏は、戦後、無法地帯だった上野の闇市を秩序のある商店街にまとめたアメ横の王様だそうです。この名前で同じ上野という場所。これはアメ横王寄進の石柱で間違いないでしょう。

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築地 新喜楽
なんと、新喜楽がありました。芥川賞直木賞の選考会場で有名な、ザ・料亭です。これもなかなかの見どころですね。

他にも色々と名のある御方の銘があったのですが、ちゃんと写真におさめていませんでした。残念!


ストリートビューでもある程度見ることができますね。また次回近くに行った時にでも写真を撮ってこようと思います。

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有名なヒマラヤ杉も護国院のすぐ近くです。

三代目三遊亭金馬全集

三代目三遊亭金馬全集